354.中と外のトポロジー1: パブリックとプライベート (2004/06/24)

最近電車に乗っていて思うのですが、どうも「電車の中でお化粧をする女性の方が増えてきている」のではないでしょうか?

確かに、昔から口紅やコンパクトをちょっと出してきてお化粧を直す方は見かけましたが、電車の中で本格的にお化粧をされる方が増えているように思うのです。

私が利用する電車だけの傾向かも知れませんが、多い日には隣に座った女性が入れ替わり立ち替わり次々と化粧をして行かれることがありますし、混雑した電車で立ったままされている方も少なくありません。

男性が電車の中で電気ひげ剃りを使う事もたまに見かけますが、それに比べると女性のお化粧に出くわす事の方が増加傾向にあると思います。

もっとも男性が電車の中でお化粧を始めないだけましですが、何となく見てはいけないような気がして、早く終わらないか気になってしまいます。

なぜ見てはいけないように感じるかというと、お化粧が進むにつれて見違えるように美しくなって行くのも怖いですし、一生懸命やっている割に改善が見られないのも気の毒なような気がして、できるだけ視界から外すようにしています。

まあ、「かぐや姫が鶴になって、機を織っている姿を見てはいけないのと同じ」、としておきましょう。

しかし元来、化粧などと言うのは完全にプライベートな作業であるはずで、パブリック・スペースでは禁止だと思うのですが、最近はそれらの区別がなくなってきているのでしょうか?

欧米では、子どもの小さいときからパブリックプライベートの区別をはっきり躾けますが、日本ではあまり意識していないせいか曖昧になりがちです。

そう言えば、携帯電話インターネットによって常に誰かのそばにいるような安心感があるそうですが、逆に言えば常に外界から隔離された実感が薄れてきているのかも知れません。

家の中にいても、外出しているのと同じように買い物をしたり情報を手に入れることができ、つまり家のの区別がなくなってきているのです。

世の中が便利になると、家の中と外の区別がなくなり、昼と夜の区別がなくなり、男と女の区別がなくなる(?)。全てのものがボーダーレスになってくるのです。

おそらく電車でお化粧をしている方々は、家の外でお化粧をしているという意識はなく、電車の中でしているとお考えなのでしょう。

どこまでが中でどこからが外か、簡単なように見えて奥が深そうです。

2004年06月24日 00:00




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